中2【式と計算① 単項式と多項式とは】

中2数学

今回は中2数学の最初の回になります。単項式と多項式の違い、次数、加法と減法について学習します。文字式の計算の基礎になる部分です。

単項式と多項式

まず、単項式と多項式の2つの違いについて確認しましょう。

3a a2-8 x2 x2-3x+1 y 4x2y x-y -5 ab

3a , x2, y , -5 , abのように項が1つだけの式を単項式と言います。一方、a2-8 , x2-3x+1 , x-yのように項が2つ以上ある式を多項式と言います。

多項式は単項式がいくつかつながったものと見ることができます。また、文字を含まない-5のような項を定数項と言います。

最初は、単項式と多項式の区別がつかないかもしれません。ある文字式を+やーの直前で区切ることができるかどうかで考えると分かりやすいでしょう。例えば、x2-3x+1は x2 / -3x / +1 のように 2次式 / 1次式 / 定数項 に分解できます。4x2yは同じように分解できるでしょうか?できませんね。4x2yは単項式です。慣れるまではこのやり方で見分けると良いでしょう。

それではここで、単項式と多項式の見分け方についての演習問題をやってみましょう。

【演習問題1】次の①〜④文字式が単項式か多項式か答えなさい。
①-9xy ②x+y-z+2 ③b2-4ac ④x+y-z-10

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①単項式 ②多項式 ③多項式 ④単項式(定数項)

単項式と多項式の次数

単項式と多項式の区別ができるようになったら、次はその式の次数が分かるようにしましょう!

次数はかけ合わされている文字の個数のことです。

次数が1の式を1次式、次数が2の式を2次式と言います。中学数学では2次式までしか扱いません。
単項式と多項式それぞれで次数の決め方について説明します。

【単項式の次数】

単項式の次数は、かけ合わされている文字の個数を見てあげるだけでいいです。

4x2yはxが2回、yが1回かけあわされているので、次数は3です。簡単ですよね。2x10y5z5という恐ろしい見た目の数も、文字がかけ合わされている個数を見るだけなのでxが10回、yが5回、zが5回かけ合わされているので、次数は20です。

【多項式の次数】

多項式の次数は、最大の次数をもつ項の次数がその多項式の次数になります。よく分からないと思うので、具体的な数で考えてみましょう。

x2-3x+1の次数を考えましょう。

まずは、先ほどやったように単項式に分解します。x2 / -3x / +1 と分解できます。

左から順番に、x2はxが2回かけ合わされているので次数は2です。-3xはxが1回だけかけられているので次数は1です。+1は文字を含んでいない定数項です。x2の次数2が最も大きいので、x2-3x+1の次数は2となります。

多項式の次数は、①まず単項式に分解する ②それぞれの次数を求める ③最も高い次数が多項式の次数 の手順で求めることができます。

以上が単項式と多項式の次数の求め方になります。

それではここで、次数の求め方についての演習問題をやってみましょう。

【演習問題2】次の①〜③の式の次数を答えなさい。
①-5xy2 ②x-y+z3 ③ab2+c2d2

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①3 ②3 ③4
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①単項式である。xが1回、yが2回かけ合わされているので次数は3 ②多項式である。xとyの次数は1、zは3回かけられているのでzの次数は3 ③多項式である。c^2d^2の方が次数が高い

同類項

2xy+7xyのように、同じ文字が同じ個数だけかけ合わされている項を同類項と言います。同類項は足し算、引き算をすることができます。同じ文字が同じ回数だけかけ合わされていたら仲間なんです!

【同類項の計算】

同類項は、分配法則「ac+bc=(a+b)c」を使ってまとめることができます。

例えば、6xy+8xyは(6+8)xy=14xyとまとめることができます。

数学では、文字を使って答えるとき同類項はできるだけまとめなければならないというルールがあります。

↓ とある問題の答え…

答え:-a+7a+2a-3a+4  では○はもらえません。同類項をまとめて、

答え:5a+4 と答えるのが普通です。

同類項の計算方法を学ぶと最初は必ずと言っていいほど多くの子がやってしまう間違いがあります。
↓同類項をまとめるとき、次のような計算はできません。

① 2x2+3x=5x

② 4x2y-3xy2=xy2

それぞれの項をよく見てください。本当に同類項でしょうか?同類項はかけ合わされている文字と個数が同じものを指します。同じ文字だからと言って①,②のような誤った計算をしないように注意してください!

多項式の加法,減法

多項式の加法(足し算)をするには、式の各項を加え、同類項をまとめればよいです。

(7x+2y)に(4x-y)を加えた和を求めてみましょう。

(7x+2y)+(4x-y)=7x+2y+4x-y=11x-y

となります。項の数が増えても計算方法は変わりません。

多項式の減法(引き算)をするには、引く式の各項の符号を変えて加えればよいです。

(7x+2y)から(4x-y)を引いた差を求めてみましょう。

(7x+2y)ー(4x-y)となります。

引く式は4x-yであり、これの符号を変えると-4x+yとなります。

(7x+2y)+(-4x+y)と書き換えることができます。これで加法で解くことができますね。

7x+2y-4x+y=3x+3yとなります。

慣れるまでは丁寧に計算するようにしましょう!
それでは、ここまでの復習として計算問題を解いてみましょう。

【計算問題】次の①〜⑤の計算をしなさい。
①6a-7+2a
②xy+8xy
③4y2+2+3y-3y2
④(2x-4y)+(5x-2y)
⑤(9x+2y)ー(3x+2y)

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①8a-7 ②9xy ③y^2+3y+2 ④7x-6y ⑤6x

これからいろんな所で文字式の計算をするので、しっかりと復習しておきましょう!
本日もお疲れ様でした。

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