素数と素因数分解

中1_素数と素因数分解 中1数学

こんにちは!ケントです!
今回は素数と素因数分解について詳しく解説します!

✅ さまざまな数
→ 正の数、負の数、自然数、整数について分かる!

素数とは?

まず、素数とは何かを知りましょう。

素数は1とその数自身の積でしか割り切れない数です。

具体的な数について考えてみましょう。

<素数チェック①> 調べる数=12
12は1, 2, 3, 4, 6, 12で割ることができます。
素数は1とその数自信の積でしか表せない数なので12は素数ではありません。

<素数チェック②> 調べる数=17
17は1と17でしか割ることができません。17は素数です。

<素数チェック③> 調べる数=209
209は一見、1と209でしか割り切れないように見えますが11か19で割り切ることができます。
209は素数ではありません。

このように素数なのか素数ではないのかを調べるには
1とその数自身以外の、割れる数があるかどうかを調べれば良いのです!

1は素数ではない

ということに注意してください!

「1〜10までの自然数のうち素数であるものをすべて選びなさい」という問題で

誤:「1, 2, 3, 5, 7」
という間違いをする子が多いです。
1は素数ではないので、正しい答えは
正:「2, 3, 5, 7」です。注意してください!

それではここで、素数についての演習問題をやってみましょう。

【演習問題1】 次の①〜③の自然数が素数であるかどうかを調べなさい。
①21 ②97 ③111

答えを隠す・表示する
①素数ではない ②素数である ③素数ではない
答えを隠す・表示する
①21は3, 7で割り切れるので素数ではありません。②97は1とその数自身でしか割り切れないので素数です。③111は3, 37で割り切ることができるので素数ではありません。

素因数、素因数分解とは

素因数分解のやり方は、こちらでさらに詳しく解説しています(動画付き)

まず、素因数という語句について解説します!

自然数をいくつかの自然数の積の形に表すとき
その1つ1つの自然数の中で素数であるものを素因数と言います。

具体的な数について考えてみましょう。

12は12=2×2×3と表すことができます。
ここで、2と3は素数なので2と3は12の素因数と言えます。

42は42=2×3×7と表すことができます。
ここで、2と3と7は素数なので2と3と7は42の素因数と言えます。

また、自然数=A×B×Cのように素数の積に分解することを
その自然数を素因数分解すると言います。

新中1生
新中1生

12=2×6はダメなの??

ダメです!素因数分解は自然数を素数の積に分解するので6はまだ2×3に分解できます。

12=2×2×3のように因数分解できます。

素因数分解はこれから数学を学んでいく上で非常に大事な操作なのでしっかり覚えましょう!

それではここで、素因数分解についての演習問題をやってみましょう。

【演習問題2】次の①〜③の自然数を素因数分解しなさい。
①30 ②70 ③195

答えを隠す・表示する
①2×3×5 ②2×5×7 ③3×5×13

累乗

49を素因数分解すると、49=7×7と表せます。
このように同じ数をいくつかかけ合わせたものを
その数の累乗(るいじょう)と言います。

例えば、7を2回かけた7×7は72と表せます。
これは「7の2乗(じょう)」と読みます。
7を3回かけた7×7×7は73と表せます。
これは「7の3乗」と読みます。

また、7の右上についている数を累乗の指数(しすう)と言います。

素因数分解の利用

ここでは、素因数分解を利用した
最大公約数・最小公倍数の求め方について考えます。

小学校でも最大公約数、最小公倍数を学習しましたね。
次の問題を考えてみましょう。

問題1 18と30の最大公約数を求めなさい

18の約数:1 2 3  9 18
30の約数:1 2 3 5  10 15 30

このようにそれぞれの約数を書き出して
両方に含まれる約数で最も大きい数を見つけました。

問題2 30と42の最小公倍数を求めなさい

30の倍数:30 60 90 120 150 180 210 240…
42の倍数:42 84 126 168 210 252…

このようにそれぞれの倍数を書き出して
両方に含まれる倍数で最も小さい数を見つけました。

これが、小学校までの求め方です。
この作業がなかなか大変…でしたよね。

しかし、ここで学んだ素因数分解の考えを使うと
もっと簡単に早く求められます

問題1 18と30の最大公約数を求めなさい(中学数学バージョン)

まず、18と30を素因数分解します。

18=2×3×3
30=2×3×5

18と30の素因数のうち
両方に含まれている素因数をかけたものが最大公約数になります。
この場合は2×3=6が最大公約数となります。

問題2 30と42の最小公倍数を求めなさい(中学数学バージョン)

こちらもまず、30と42を素因数分解します。

30=2×3×5
42=2×3×7

30と42の素因数のうち
すべての素因数をかけたものが最小公倍数です。
この場合は2×3×5×7=210が最小公倍数となります。

これが、素因数分解を利用した解き方です。
「小学生までのやり方の方が簡単じゃん」と思う子も
いるかもしれませんが、数が大きくなればなるほど
素因数分解を利用する方の方が簡単だと感じると思います!

最後に、最大公約数と最小公倍数についての演習問題をやってみましょう。

【演習問題3】45と60の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。

答えを隠す・表示する
最大公約数:15 最小公倍数:180
答えを隠す・表示する
45=3×3×5 60=2×2×3×5より、最大公約数は3×5=15, 最小公倍数は2×2×3×3×5=180

まとめ

素数は1とその数自身でしか割れない数
・自然数を素数の積で表すことを素因数分解という
・同じ数のかけ合わせは累乗で表す

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